北区西ヶ原のこの地について
この度、開業致しますこの地は、私が生まれ育った地となります。ここから徒歩2−3分の滝野川小学校に通い、大学に進学するまで実際に住んでおりました。
少子高齢化が進む中、ぜひ、私にとって最も親しみのあるこの地で生まれ育つお子さま達のお役に立ち、ご家族への子育て支援の一助となることで、地域に貢献していきたいと僭越ながら考えております。
どうして、医師になろうと思ったのか。そして小児科を選んだのか。
私は元々、自分の得意分野的にも理系の道に進もうと思っていましたが、理論のみを追求したり「もの」を開発するような仕事よりも、「ひと」に携わる仕事をしたいと考えました。人の病気や苦しみを和らげるための取り組みに終わりはありませんが、そういった仕事を続けていきたくて医師になることを目指しました。
では、小児科についてはどうでしょうか。私が医学部に進学したときから小児科医になる意思はほとんど決まっていました。人のために仕事をするなら、こどものための仕事に就きたい。
世の中の大人の方達は皆、昔はこどもだったはずです。でも、皆大人になると大人の立場でこどもを見てしまいます。そういったとき皆様は、こどもの思いを理解して振る舞っているでしょうか。こどもにはこどもの気持ち・考えがあり、こどもの視点でいつも大人を見ています。どうして大人はわかってくれないんだろう、こんなに頑張っているのに、と。そんなこども達の味方でありたいと考えるのが私の基本的姿勢です。また、これからの世の中を背負っていくこども達のために寄り添って、支援していける科は、何といっても小児科なのです。
学生時代・小児科医としての経験
浜松医科大学在学中から小児科医を目指して学業に励んでいたわけですが、学生時代には、大学の講義以外でもサークル活動を通して、大学病院小児科病棟に入院しているこども達の勉強支援や糖尿病児キャンプのお手伝い、特別支援学校卒業生や障害児・者サークルの皆様とのご家族を含めた交流、作業所のイベントへの参加などさせて頂き、ハンディを抱えた児とそのご家族、支援する職員の皆様から多くのことを学んできました。
医師国家試験に合格、東京大学医学部小児科に入局後は、あえて医学的な専門・先進技術を学ぶための大学院での研究の道には進まず、ひたすら臨床現場で経験を積ませて頂きました。
東大病院での多くの難病の児達に携わる診療から始まり、新生児医療を学ぶために当時の国立小児病院(現国立成育医療研究センター)新生児科に勤務しました。
その後、小児疾患の中枢をなす感染症や小児膠原病・免疫不全を学ぶために神奈川県立こども医療センター感染免疫科、小児腎疾患を学ぶために静岡県立こども病院腎臓内科でも勤務させていただきました。
また、静岡県焼津市立総合病院小児科では、小児科医の何たるかを一から教わり、計11年勤務する間に、一般小児疾患を幅広く、新生児医療・感染症・アレルギー疾患はもちろん腎疾患・小児神経疾患・発達障害・内分泌疾患も経験しました。その中には、家庭で悩みを抱え登校が困難となるこども達と関わることも多く、ご本人・ご家族の訴えを傾聴させて頂きました。
福島県郡山地域の小児三次医療施設である太田西ノ内病院小児科時代は、超低出生体重児も管理するNICUを始め、小児の集中治療管理から医療ケア児の在宅医療まで経験させて頂き、患児達はもちろんそのご家族、スタッフから多くのことを教わりました。
そして、開業前に勤務していたJR東京総合病院小児科では、部長として任を負いつつ、院内感染対策委員長として、病院のための任務も担当させて頂きました。新型コロナウイルス感染症対策は本当に大変でしたが、職員の皆様のご協力や地域自治体の連携のなかで、決して他では得ることのできない貴重な経験を積ませて頂きました。一方、小児科医としても、心身の症状を訴えるこども達の対応をして参りました。
以上、多くのお子さまの診療にご家族とともに関わってきたことで得た経験を、ぜひこの場で生かしたいと思っています。 これからの小児医療は、お子さまと子育てをされているご家族さまへの幅広い支援を継続的に行っていくことが重要です。乳幼児健診・予防接種はもちろん、特に専門分野に特化せず、お互いに絡み合う心身・発達の特徴から来る症状を切り離すことなく総合的に診療に取り組んで参ります。 このような姿勢で、地域に貢献していきたいと僭越ながら考えております。今後とも宜しくお願いいたします
略歴
- 1995年
- 浜松医科大学医学部卒業
- 1995年
- 東京大学医学部附属病院小児科入局
- 1995年
- 国立小児病院新生児科
- 1996年
- 東京大学医学部附属病院小児科
- 1997年
- 焼津市立総合病院小児科
- 2000年
- 神奈川県立こども医療センター感染免疫科
- 2002年
- 静岡県立こども病院腎臓内科
- 2003年
- 太田西ノ内病院小児科
- 2009年
- 焼津市立総合病院小児科(新生児科長)
- 2017年
- JR東京総合病院小児科(部長)
資格
- 1995年
- 医師国家資格
- 2006年
- 日本小児科学会小児科専門医
- 2008年
- 医師の臨床研修に係る指導医講習会
- 2009年
- 日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法Aコース
- 2017年
- 日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法Iコース
- 2018年
- 日本小児科医会こどもの心診療医
- 2019年
- ICD制度協議会ICD
- 2020年
- 日本小児科医会地域総合小児医療認定医
エピペン処方登録医
コンサータ処方登録医
所属学会
- 日本小児科学会
- 日本小児感染症学会
- 日本小児腎臓病学会
- 日本小児リウマチ学会
- 日本周産期・新生児医学会
- 日本新生児成育医学会
- 日本小児心身医学会
- 日本環境感染学会